水底のバス走る。

大きな水槽に君は 少しずつ涙を溜めていった
生まれたのは小さな海 僕だけに見えるセカイ

銀色のサカナ 揺らす 君の胸 心の波
こんなにも美しいって 気づいてる?


水底のバス走る。
しょっぱい水にキスしながら
次々変わる景色を見落とさないように
僕は目を拭った


感情の停車駅いくつ? 喜怒哀楽るくる抜け出せないまま
「次、停マリマス。」誰かが言った 君を傷つけては嗤った

終着駅まだないよ 君が泣く 水面揺らす
ひりつくような傷跡 透き通る


水底の草花は
君がわらうと咲き誇ります
銀色のサカナたちは君がわらうとき
きらりひかります


白い部屋で君ひとり 泣いている 孤独な夜
慰めたくて溢れ出す やさしい――…


水底のバス走る。
君の頬に口づけひとつ
何もできない僕だけどこの場所で揺られて
ずっといるよ

数年前に口ずさんだ曲と歌詞をやっと形にすることができました。

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